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メモリとは?基礎知識と選び方

メモリ画像 メモリ

パソコンやスマートフォンでよく耳にする「メモリ」という部品がありますよね。聞いたことはあっても、「メモリって何をする部分?」と疑問に思う人も多いのではないでしょうか。実は、メモリはデバイスの動きの速さや使い心地に大きく影響する重要なパーツなんです。

メモリの役割や種類、そしてメモリが足りなくなるとパソコンがどうなるのかを知っておくと、次にデバイスを買い換えるときに役立ちます。この記事では、そんなメモリについて、わかりやすくご紹介します!

メモリとは

メモリは、データを一時的に保存するための部品で、パソコンやスマートフォンを使うときに欠かせない重要な役割を持っています。よく「RAM(ランダムアクセスメモリ)」とも呼ばれ、デバイスの中では作業用の記憶スペースとして働いています。

例えば、インターネットを見たり、文書を編集したり、ゲームをしたりする際に、必要なデータやプログラムを一時的に保管してくれるのがメモリの仕事です。ただし、電源を切るとメモリの中身は消えてしまうのが特徴です。

よく例えられるのが「作業台」です。作業台が広ければ広いほど、たくさんの道具を同時に使ったり、大きなプロジェクトに取り組んだりできます。つまり、メモリの容量が大きいほど、パソコンの動作が速くなり、一度にできる作業も増えます。

一方で、HDDやSSDといった「ストレージ」と呼ばれる部品は、データを長期間保存する役割があります。こちらは、作業が終わった書類をしまっておく「引き出し」や「棚」に例えられます。メモリとストレージはそれぞれ異なる役割を持ち、どちらもデバイスを動かすうえで欠かせない部品です。

メモリの種類

メモリにはいろいろな種類があるので、パソコンにメモリを追加したり交換したりする際には注意が必要です。自分のパソコンがどのタイプのメモリを使っているか、事前に確認しておくことが大切です。

デスクトップとノートパソコンではメモリが違う!

ノートパソコンとデスクトップパソコンでは、使われているメモリの種類が異なります。ノートパソコンは小型のため、コンパクトなサイズのメモリが使われています。

具体的には、デスクトップパソコンには「DIMM」という標準的なサイズのメモリが使われるのに対し、ノートパソコンでは「SO-DIMM」という小型のメモリが使われています。また、サイズが小さいデスクトップパソコンでもSO-DIMMを使っている場合があります。

注意点として、ノートパソコン用のメモリはデスクトップパソコンでは使えません。それぞれ専用の規格があるため、交換や増設の際には、自分のパソコンに合ったメモリを選びましょう。

DIMMとSDRAMについて

DIMM

昔のパソコンでは「SIMM」という種類のメモリが使われていましたが、パソコンがどんどん性能を上げていく中で、もっと効率よくデータをやりとりできるメモリが必要になり、「DIMM」という新しいメモリが登場しました。

SIMMは、メモリを挿す端子の表と裏で同じ信号を送る仕組みでした。しかし、DIMMでは表と裏で違う信号を送れるようになり、データのやり取りが一度にたくさんできるようになったのです。これが、DIMMがSIMMより効率的な理由です。

SDRAM

「SDRAM」は、昔からある「DRAM」を改良して、より効率的かつ高速にデータをやり取りできるようにしたメモリの規格です。メモリを増設するときは、デスクトップ用かノートパソコン用かという違いだけでなく、SDRAMの規格にも気をつける必要があります。

SDRAMにはいくつか種類があり、パソコンによって対応している規格が違います。そのため、増設する際は自分のパソコンがどのSDRAMに対応しているかを確認することが大切です。

メモリの規格にも注意!

メモリの種類を調べていると「DDR」という言葉をよく見かけますよね。これはSDRAMというメモリの一種で、さまざまなバージョンがあります。現在よく使われているのは「DDR4」ですが、最近「DDR5」という新しい規格も登場しています。ただし、DDR4とDDR5には互換性がないため、DDR4対応のパソコンにDDR5のメモリを取り付けることはできません。

また、メモリの転送速度は「PC4-21333」のように表記されます。「PC4」はDDR4を示し、「21333」は1秒間に21,333MBのデータをやり取りできるという性能を表します。これを「メモリモジュール規格」と呼びます。

異なる転送速度のメモリを組み合わせて増設することはできますが、その場合、速度の遅いほうに合わせて動作します。ただし、場合によっては正常に動かないこともあるので注意が必要です。

メモリを増設する際は、自分のパソコンが対応しているメモリ規格や転送速度をしっかり確認してから選ぶことが大切です。

メモリ購入の注意点

2枚1組での購入が基本

メモリを増設するときは、基本的に2枚1組で使うのが一般的です。たとえば、パソコンのメモリが16GBの場合、多くは8GBのメモリが2枚挿さっています。

もちろん、1枚だけメモリを増設することも可能です。たとえば、8GBのメモリが2枚挿さっている場合、1枚を8GBに交換することもできます。

ただし、パソコンには「デュアルチャンネル」という機能があります。これは、同じ容量のメモリを2枚同時に使うことで、メモリに同時アクセスができ、処理が効率的になる仕組みです。1枚だけ増設するとこのデュアルチャンネルの機能が使えなくなるため、2枚1組で増設するのが基本となっています。

つまり、メモリを増設するときは、同じ容量・同じ規格のメモリを2枚一緒に追加するのが最も効果的です。

メモリの容量は使用方法によって異なる

メモリの容量を選ぶときは、自分がパソコンを何に使うかを基準にすると分かりやすいです。用途に応じて、必要なメモリ容量が異なるので、以下を参考にしてください。

1. 日常的な使い方(ネット、動画視聴、Officeソフトなど)

• 推奨容量:8GB

普段使いには8GBあれば十分です。ウェブブラウザを開きながらYouTubeを見たり、WordやExcelを使ったりする程度なら問題なく動作します。最近の標準的なパソコンも8GBを搭載していることが多いです。

2. ゲームやクリエイティブ作業(軽めのゲーム、画像編集、簡単な動画編集)

• 推奨容量:16GB

ゲームやPhotoshopのような画像編集ソフトを快適に動かすには、16GBがおすすめです。複数のアプリを同時に使ってもスムーズに動きます。最近のオンラインゲームも16GBで快適にプレイできるものが多いです。

3. 高度なクリエイティブ作業(動画編集、大量の画像編集、3Dモデリング)

• 推奨容量:32GB以上

高解像度の動画編集や3Dモデリングなどの作業では、32GB以上のメモリが必要です。特に、Adobe Premiere ProやDaVinci Resolveといった動画編集ソフトを使う場合、容量が多いほうがスムーズに作業できます。

4. プロ向け用途(AI開発、科学計算、仮想化環境の構築)

• 推奨容量:64GB以上

複数の仮想マシンを動かしたり、大量のデータを扱うAIやデータ分析では、64GB以上が必要です。必要に応じてさらに大容量を検討することもあります。

メモリ容量は多すぎて困ることはない

パソコンのメモリは、容量が大きいほど一度に多くのデータを処理できるため、ストレージ(HDDやSSD)にアクセスする頻度が減り、操作がスムーズになります。そのため、予算が許すならできるだけ大容量のメモリを選ぶのがおすすめです。

ただし、パソコンが遅くなる原因の1つは、メモリ不足によってストレージを頻繁に使うことです。これを解消するためにメモリを増やすと快適になりますが、用途によっては大容量のメモリを搭載しても期待したほど速くならない場合もあります。

その理由は、必要なメモリ量が十分に足りている場合、それ以上増やしても性能向上に大きな効果がないからです。メモリが多すぎて困ることはありませんが、使わない分の容量は無駄になることもあります。

つまり、自分の用途に合った適切なメモリ容量を選ぶことが大切です。必要以上に多くても意味がない場合があることを覚えておきましょう。

著者プロフィール

パソコンパーツ、周辺機器好きの27歳。
自作PCにのめり込んでいたので、その時に得た知識を発信できればと思いブログ始めました。

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